頭蓋内に発生する腫瘍は良性・悪性を問わず脳腫瘍と呼びます
良性腫瘍は脳細胞の周辺から発生し、進行がゆうくりで、正常な組織との境が
はっきりしていて浸潤しません。
悪性腫瘍は脳組織内部から発生し、増殖のスピードが早く、回りの組織に浸潤します。
両者の発生率は、ほぼ5対5の同じ割合になっています。
しかしたとえ良性だからといってほっておくわけにいかないのが、他のガンと違うところ
というのは脳は頭蓋骨のなかに一定の容量で収まっていますが、腫瘍が増大して容積が
増すと頭蓋内の圧力が高くなって脳を圧迫しだして、やがて重大な障害をもたらすおそれがあり
したがって良性腫瘍でも悪性と同様に摘出する必要があります。
脳腫瘍には良性・悪性を合わせて30種類以上あり。
良性の5年生存率は約90%と高くなっています。
悪性腫瘍の場合は、その種類によって差があり中でも悪性度が高く、最も多く発生する神経膠腫(グリオーマ)
で17%と治療成績はあまりよくありません。
初期症状としては、頭痛や吐き気、視力の低下 言語障害 腫瘍の種類や発生場所 部位によって
さまざまなものがあります。
そして症状が徐々に重くなってくるのが特徴的です。
治療の基本は 悪性・良性を問わず腫瘍を切除することです。
しかし脳はからだのあらゆる機能をコントロールしている最も重大な部分ですから
広範囲に切除することは不可能です。
そこで可能な範囲を切除した後に放射線療法や化学療法が必要に応じて行われます。
発生部位にもよりけりなんですが良性の場合は正常細胞との境がはっきりしていますから
腫瘍をそっくり摘出することはさほど難しくはないですが、
もしも切り取れなかった時は放射線照射を追加して完全な治療を行います。
手術自体 マイクロサージュリー(顕微鏡下手術)やレーザーメスなどの進歩により
出血量も抑えられ 出血量も少なく 一部の脳腫瘍にかんしては鼻腔からの手術法が
開発されて開頭の必要がなくなりました。
さらに放射線治療の最新型でガンマナイフというものが使用されはじめており
限られた部位に正確に放射線を当てることができるために、正常な細胞に与える影響が最小限に
食い止めることができるようになりました。
治療技術も飛躍的向上してますので、脳の場合他の臓器に比べまだ未知の部分が多くあり
現状では低分子(水溶性)キトサンを利用することがとても貴重な戦術になります。